17歳の肖像(2009年 イギリス)

17歳の肖像 コレクターズ・エディション [DVD] - キャリー・マリガン, ピーター・サースガード, アルフレッド・モリーナ, ドミニク・クーパー, ロネ・シェルフィグ
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1961年、イギリス・ロンドンの郊外にある町・トゥイッケナム。ジェニー(キャリー・マリガン)は、ロンドン郊外の高校に通う16歳の少女。成績は優秀で、父・ジャック(アルフレッド・モリーナ)と母・マージョリー(カーラ・シーモア)は、一人娘であるジェニーがオックスフォード大学に進学する事を期待していました。また、ジェニーは、成績が優秀なだけでなく、楽団に所属してチェロを弾いたり、フランスに憧れたり、ロマンティックな恋を夢見たりと、彼女なりに青春を謳歌していました。

17歳の肖像 [Blu-ray] - キャリー・マリガン, ピーター・サースガード, アルフレッド・モリーナ, ドミニク・クーパー, ロネ・シェルフィグ
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ある日、楽団の練習に参加したジェニーは、その帰りに土砂降りの雨に見舞われます。ジェニーは、ある心温まる光景を目にします。乳母車を押していた若い母親が、幼い我が子と一緒に車道を渡ろうとした時に、たまたま通りかかった1台の高級車・ブリストルが停車してくれたのを見たのです。その母子が車道を渡り切ると、車はジェニーのいる方角に向かい、再び停車します。「やあ。」運転手の男性は、ジェニーに声を掛けます。「怪しい男に見えるだろうけど、君のチェロが心配だ。」しかも、男性はただ親切なだけでなく、このようなユーモアもありました。「チェロだけ載せるから、車の脇を歩いて。」ジェニーは、こう応じます。「(あなたはチェロを)持ち逃げするかも。」2人は、初対面でありながら、会話が弾みました。そして、ジェニーは、男性の厚意に甘えます。その後、ジェニーは、無事に男性に自宅まで送り届けてもらいます。この男性の名は、デイヴィッド(ピーター・サースガード)。後に、ジェニーは、デイヴィッドと、大きな年の差を超えた愛を育む事になります。そんな事などまだ知る由もないジェニーは、自室に入ると、お気に入りのシャンソンのレコードをかけ、レコードから流れてくる音に合わせて歌い始めるのでした。

17歳の肖像 (字幕版) - ピーター・サースガード, アルフレッド・モリナ, ロザムンド・パイク, ドミニク・クーパー, オリヴィア・ウィリアムズ, エマ・トンプソン, キャリー・マリガン, Lone Scherfig, Finola Dwyer, Amanda Posey
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数時間後、ジェニーと同じ楽団に所属するグラハム(マシュー・ビアード)がジェニーを訪ねてきます。グラハムは、ジェニーたちと一緒に、ダイニングルームでティータイムを過ごします。ジャックは、グラハムの志望大学がどこなのかが気になり、尋ねます。しかし、グラハムは、1年ほど放浪の旅に出たいと考えていたため、特に志望大学を決めていませんでした。ジャックは、グラハムが意外なプランを考えていた事にショックを受け、表情を曇らせます。そして、ジェニーを引き合いに出し、グラハムの考えに物申すのでした。



ある日、ジェニーの所属する楽団の演奏会が開かれます。当日、ジャック、マージョリーと一緒に自宅を出発しようとしたジェニーは、自宅の前に、手紙が添えられた花が届いているのに気が付きます。差出人は、デイヴィッドでした。差出人の事を詳しく知らないジャックは、娘が恋に落ちて、学業をおそろかにしているのではないかと思うと、心配でたまりませんでした。



数日後、ジェニーは学校の帰りに、デイヴィッドと再会します。ジェニーは、あの大雨の日の件で礼を述べると、デイヴィッドから、「演奏会はどうだった?」と、尋ねられます。ジェニーは、「まあまあの出来。」と、答えます。すると、今度は、「次の金曜日はどう?」と、デイヴィッドから、あるイベントに誘われます。次の金曜日の夜に、ウェストミンスター寺院の近くにある聖ジョンズ教会で、音楽会が開かれるというのです。当日は、ジェニーの自宅まで迎えに来て、デイヴィッドの友人も行動を共にするといいます。デイヴィッドは、もし、ジェニーが両親から反対されたら、自分のチケットを2人に譲るつもりでした。ジェニーは、デイヴィッドの誠意に安心し、誘いに応じます。



金曜日、ジェニーは、音楽会に誘われた事を両親に告げます。ジャックは、聖ジョンズ教会がどこにあるのかを全く知らないにもかかわらず、「場所が遠すぎる。近くの教会でも音楽は聞ける。」と、反対します。しかし、マージョリーは、ジャックとは正反対に、昔から聖ジョンズ教会の周辺に土地勘があった事から、快く賛成します。すると、そこへデイヴィッドが迎えに来ます。デイヴィッドと初めて対面したジャックは、デイヴィッドのどこまでも紳士的な態度に驚き、それまでの強い口調が鳴りを潜めて、しどろもどろになるのでした。



こうして、ジェニーは、デイヴィッドと一緒に、聖ジョンズ教会に向かいます。2人が教会の前に着くと、行動を共にするデイヴィッドの友人のヘレン(ロザムンド・パイク)とダニー(ドミニク・クーパー)が待っていました。客席に向かう途中、ジェニーは、ヘレンの着ているエレガントなコートにうっとりし、どこで買ったのかを尋ねます。ヘレンは、柔らかい物腰でジェニーの質問に答え、ジェニーをショッピングに誘います。ジェニーは支払額が高くなるのではと心配しますが、ヘレンは、「デイヴィッドが支払ってくれるから。」と、ジェニーを安心させます。



終演後、一同は近くのジャズバーに立ち寄ります。大人っぽいジャズの調べをバックに、一同はタバコをくゆらせながら、音楽談議に花を咲かせます。ジェニーも、デイヴィッドたちと同じようにタバコをくゆらせながら、普段聞き慣れているシャンソンの知識を披露します。デイヴィッドたちは、ジェニーを「まだまだ若輩者で、知識が乏しい。」と、否定するどころか、むしろジェニーの話に関心を示します。特に、ヘレンは、デイヴィッドと一緒にパリへ行って、シャンソンの生演奏を聴く事を提案してくれました。デイヴィッドも、「(パリは)君に似合う町だ。」と、ジェニーを後押しします。その後、ジェニーが帰宅すると、マージョリーが、キッチンで、キャセロール皿にこびりついた焦げを一生懸命取っていました。ジェニーは、「楽しかった?」と、マージョリーから尋ねられると、「人生で一番。」と、即答するのでした。



翌日、ジェニーが登校すると、クラスは昨夜のジェニーの話題で持ちきりになります。中には、デイヴィッドの事をジェニーの彼氏だと冷やかす同級生もいました。しかし、教室に来た担任教師・スタッブス(オリヴィア・ウィリアムズ)の関心事は、自ら生徒たちに課した小論文の出来のひどさでした。そんな中で、クラスの最高点を記録したのは、ジェニーでした。放課後、ジェニーが校舎を出ると、デイヴィッドが待っていました。2人は、ブリストルに乗って、オークション会場へ向かいます。会場に着くと、既にオークションが始まっていて、ヘレンとダニーも来ていました。ジェニーは、後ろからデイヴィッドに耳打ちされるがままに、1枚の絵画の入札に挑みます。入札は、途中で、ジェニーと年配の女性との一騎打ちとなりましたが、デイヴィッドの力が功を奏し、ジェニーが見事に落札します。



デイヴィッド、ジェニー、ヘレン、ダニーの4人は、オークション会場から、一路、ダニーの自宅に向かいます。ダニーの自宅は、リビングルームが豪華な品々で埋め尽くされていました。大きなソファ―、艶やかなグラス、そして、ひときわ存在感を放つチェロと、思わず目に留まってしまうものばかりでした。ダニーは、オックスフォード大学への進学を考えているジェニーを、「次の週末に、皆でオックスフォードへ遊びに行こう。」と、誘います。しかし、ジェニーは、簡単に首を縦に振る事ができませんでした。もし、ジャックに話したら、何を言われるか分からないからです。デイヴィッドは、そんなジェニーを気遣い、「自分から事情を話す。」と、申し出てくれました。



この頃、ジェニーは学業がおろそかになりかけていました。ある日、苦手なラテン語のテストに挑んだジェニーは、52点を取ってしまいました。いくらラテン語が苦手とはいえ、これではオックスフォード大学の合格は厳しくなります。ジャックは、「ジェニーが大学生になってからも、フランス語とチェロに夢中になっているままでは、ジェニーが大学を目指す事自体が無駄なのではないか?」、「ジェニーは、大学に入学したら、将来の結婚相手を見つけさえすればよい。」などと、考え始めます。ジャックが大学自体を侮辱する発言をした事に、ジェニーは憤りを隠せませんでした。マージョリーは、ジェニーの学力を回復させるべく、家庭教師に来てもらう事を提案します。しかし、ジャックには、家庭教師代がただの浪費にしか思えませんでした。ジャックは、マージョリーやジェニーに対して、お金に関する皮肉をこれでもかと浴びせ続けるのでした。



ある日、デイヴィッドが、ジェニーの自宅を訪ねてきます。デイヴィッドは、リビングルームに案内され、ジャック、マージョリーと、酒を酌み交わしながら、談笑します。デイヴィッドは、次の週末に、母校であるオックスフォード大学を訪ね、中世の文学を研究している恩師クライヴ・ルイスに会いに行く事をジャックに打ち明けます。すると、ジャックは、ある事を企みます。あろうことか、デイヴィッドのコネを利用して、ジェニーをオックスフォード大学に入学させようと考えたのです。デイヴィッドは、勝算が見えてきたのか、言葉巧みにジャックを説得。その結果、どうにか、ジャックからジェニーの外出の許可を貰う事ができました。



次の週末、デイヴィッド、ジェニー、ヘレン、ダニーの4人は、オックスフォードへ向かいます。ジェニーは、ヘレンに協力してもらい、髪をアップにして、大きなパールのイヤリングも付けます。ジェニーのドレスアップの出来映えを見たヘレンは、ジェニーがデイヴィッドに処女を捧げる予感がしました。そして、ジェニーは、デイヴィッドに、ドレスアップした姿を見せます。デイヴィッドは、一気に大人に近付いたジェニーを見て、ジェニーを初めて大人の女性として意識するような感覚を覚えます…。



この映画は、小説家・脚本家として活躍しているイギリス出身のニック・ホーンビィが、イギリスで辛口の女性ジャーナリストとして知られているリン・バーバーの回顧録を脚色したものです。監督は、デンマーク・コペンハーゲン出身のロネ・シェルフィグ。代表作に、「幸せになるためのイタリア語講座」(2000年)、「人生はシネマティック!」(2016年)があります。



この映画を観て、最も印象に残ったのは、ジェニーを演じたキャリー・マリガンの高校生離れした美貌です。高級車を何の違和感もなく乗り回すような年齢のデイヴィッドと並んでも、全く見劣りがしない女子高校生は、なかなかいません!また、この2人にヘレンやダニーが加わって、ジャズバーで音楽談議をするシーンでも、彼女は3人の大人たちの輪の中に見事に馴染んでいましたが、見事に馴染めた一番の理由は、彼女の大人っぽい美貌ではないかと思いました。



さて、この後ですが、ジェニーは、デイヴィッドと恋に落ち、デイヴィッドと行動を共にする事で、大人らしい立ち居振る舞いを学んでいきます。デイヴィッドを運命の人と信じていたジェニー。しかし、その先には、まさかの結末が待っていました。私は、ラストシーンを観た時、あんなに中身が濃かった恋が、幻にしか感じられなくなりました。何とも不思議な後味の映画でした。

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