アメリカン・グラフィティ(1973年 アメリカ)

アメリカン・グラフィティ ― コレクターズ・エディション [DVD] - リチャード・ドレイファス, ロン・ハワード, チャールズ・マーティン・スミス, ハリソン・フォード, ジョージ・ルーカス, リチャード・ドレイファス
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1962年、アメリカ・カリフォルニア州のとある小さな田舎町。ある日の夕方、人気DJのウルフマン・ジャック(※本人)がDJを務めるXERBラジオの番組「スーパーゴールデン」が放送され、世界的に有名なロックンロール・ナンバー「ロック・アラウンド・ザ・クロック」が流れていました。そんな中、ドライブイン・レストラン「メルズ・ドライブイン」に、一人の若い男性・テリー(チャーリー・マーティン・スミス)が、白いスクーター・ベスパに乗って、現れます。そこには、真っ白で大きな車体の1958年型シボレーが停まっており、高校を卒業したばかりで、頭部の大学への進学を控えている、ブロンドヘアの若い男性・スティーブ(ロン・ハワード)が、そこにもたれかかっていました。テリーは、乗っていたベスパを停めようと試みますが、スピードはあまり落ちず、そのまま店の壁にぶつかってしまいます。

アメリカン・グラフィティ [Blu-ray] - リチャード・ドレイファス, ロン・ハワード, ポール・ル・マット, ウルフマン・ジャック, ハリソン・フォード, ジョージ・ルーカス
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そこへもう一人、男性が加わります。スティーブと同じく、高校を卒業したばかりで、東部の大学への進学を控えているカート(リチャード・ドレイファス)です。「カート、出発前の最後の夜だな。」カートは、スティーブに声を掛けられ、「ムース会が君を捜してたぞ。」と、あるものを渡されます。テリーも、それに興味津々のようで、見せてもらいます。それは、1枚の小切手でした。なんと、ムース会が、初めての奨学金として、カートのために2000ドルの小切手を用意したのです。しかし、カートは、「お前にやるよ。」と、小切手を譲ろうとします。だからといって、スティーブは、小切手を受け取る訳にはいかず、「君の金だ。」と、断ります。すると、そのやり取りを見ていたテリーが「僕が。」と、冗談を飛ばすのでした。

アメリカン・グラフィティ (字幕版) - リチャード・ドライファス, ロン・ハワード, ハリソン・フォード, ポール・ル・マット, チャーリー・マーチン・スミス, ジョージ・ルーカス, ジョージ・ルーカス, グロリア・カッツ, ウィラード・ハイク, フランシス・フォード・コッポラ, ゲイリー・カーツ
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そんな彼らの元に、一人の女性が加わります。この女性の名は、ローリー(シンディ・ウィリアムズ)。カートの妹です。その時、カートは、突然、「僕は、明日(東部へは)行かない。」と、言って、スティーブたちを驚かせます。スティーブは、「バカ言うな。」と、反射的に言葉を返します。カートは、せっかく奨学金を手にしたのに、大学への進学を1年先に延ばすというのです。スティーブは、どうしても納得がいきません。「田舎を出るチャンスをフイにするのか。ジョン(ポール・ル・マット)みたいに、永遠の17歳でいるのか?」スティーブは、一気に怒りをぶつけると、「ローリーと話す。受け取れ。」と、強引に小切手を渡そうとしますが…。



夜になると、皆、それぞれ自由に時間を過ごしていました。カートは、「メルズ・ドライブイン」の外で、ジョンと語り合っていました。一方、スティーブは、ローリーと一緒に、車の中でジャンクフードを食べながら、他愛もない会話をしていました。その途中、スティーブは、「もう子どもじゃないんだし。」と、ある大事な話を切り出します。これから、自分は東部の大学に進学するために旅立つから、お互いに離れ離れになっている間は、自由に異性との交際を楽しもうじゃないかというのです。この言葉を聞いた瞬間、ローリーの表情は一変します。スティーブは、「自分たちの愛が本物かどうかが確かめられる。」と、その長所を主張しますが、ローリーは、「スティーブの気持ちが、もう離れてしまっているのでは?」と、不安になります。それでも、ローリーは、スティーブの意思を拒めず、首を縦に振ってしまいます。



その後、スティーブは、自身の愛車である1958年型シボレーを、次のクリスマスまでテリーに預ける事にします。それを告げられたテリーは、嬉しさのあまり、「ドライブイン・シアターへ行こう。」と、「メルズ・ドライブイン」のウェイトレスのブッダ(ジャナ・ベラン)を、デートに誘います。テリーは、「恋人がいるから。」と、ブッダにフラれたばかりでしたが、スティーブのシボレーを預かる話を聞いた瞬間、そんな辛い話をケロリと忘れていたのです。しかし、テリーの願いは、当然、成就するはずがありませんでした。さらに、追い打ちをかけるように、ジョンが背後からテリーに近付き、テリーのズボンをサッと地面に下ろしてしまいました。それを見ていたスティーブ、カート、ローリーは、思わず笑ってしまいます。



スティーブたちは、「メルズ・ドライブイン」を後にします。スティーブからシボレーを預かったテリーは、非常におぼつかない様子でハンドルを握ります。一方、カートは、「僕は、明日(東部へは)行かない。」と、スティーブに言っていましたが、スティーブが所有するシボレーとは別の車の後部座席に乗っていました。その道中、カートは、隣の車線を走っていた白のサンダーバードに、ふと目をやります。サンダーバードを運転していたのは、ブロンドヘアの美女(スザンヌ・ソマーズ)でした。カートは、幻の女神に出会ったような衝撃を受け、彼女に一目惚れします。彼女は、カートに何かを言っている様子ですが、カーラジオの音が大きすぎて、全く聞こえません。カートがもう一度聞き直そうとすると、サンダーバードは、G通りへと右折します。カートは、この車を運転していたスティーブに急いで右折するよう頼むのですが、助手席にいたローリーは、兄の要求をバカバカしいとしか思えませんでした。

アメリカン・グラフィティ ― オリジナル・サウンドトラック - ヴァリアス・アーティスト
アメリカン・グラフィティ ― オリジナル・サウンドトラック - ヴァリアス・アーティスト

一方、ジョンは、1931年型のカスタム・フォードのデューク・クーペを運転しながら、隣の車線で車を運転していた女子高生をナンパしていました。しかし、彼女には恋人がおり、ジョンはあえなく撃沈。その代わり、ジョンに興味を示したのは、彼女の友人・ジュディの妹にあたるキャロル(マケンジー・フィリップス)でした。ジョンは、キャロルのまだあどけなさが残る顔を見て、驚きます。キャロルは、まだ13歳だったのです。22歳で短大生のジョンは、年齢差が大きいのを理由に、拒否反応を示します。しかし、キャロルは、デューク・クーペから降りようとしません。普段、両親にも、ジュディにも嫌われているキャロルは、自身をナンパしてくれたジョンだけには、嫌われたくないのです。キャロルは、「降ろすと、わめくわよ!」と、ジョンを脅します。ジョンは、それをなんとしても避けるため、「姉さんを探してやる。」と、約束するのでした。



その頃、テリーは、路上で信号待ちをしていました。しかし、よそ見をしていたため、無意識に車をバックさせ、後続車にぶつかってしまいます。すると、後続車の運転席から、一人の男性が出てきます。男性は、お互いの車に傷がついていないかどうかを確かめます。しかし、テリーは、そんな事は一切しようとはせず、「見逃してやる。次は黙ってないぞ。」と、自身が起こした事故を人のせいにして、走り去ってしまいます。その後、テリーは、ある中古車販売店の前で停車します。偶然、店の前にいた店員が車の気配に気付き、近付いて、1000ドルで車を買い取りたがります。しかし、店員は、そんな大金など持ち合わせていません。そこで、店員は、「いいものを見せよう。」と、テリーを1台の新車クラスの車の前まで案内し、525ドルで売ろうとします。さらに、店員は、そこから1割引くという出血大サービスや、月にたった98ドルでいいというローンを組む事を提案します。テリーは、店員の押しの強さに圧倒されて、後ずさりし、店員の話を懸命に遮りながら、その場を後にするのでした。



一方、ジョンは、おしゃべりが止まりそうにないキャロルを、助手席に乗せたまま、運転を続けていました。キャロルは、ただ、おしゃべりをし続けるだけでなく、運転中のジョンの顔に、泡が出るスプレーを吹きかけて遊んだり、カーラジオを勝手にいじったりと、ジョンの気を引こうと必死になっていました。しかし、その途中、後方から一人の警察官が近付いてきます。警察官は、ジョンの姿を見つけると、こう尋ねます。「12丁目とG通りの角に、8時半頃にいたろ?」ジョンは、「(キャロルと一緒に)映画を観に行っていた。」と、誤魔化そうとします。しかし、警察官にそんな姑息な手段は通用しません。警察官は、「ナンバープレートのライトが消えている。」と、理由を述べて、違反切符を切ります。さらに、警察官は、デューク・クーペの事を、「車高が高すぎる。」と指摘。ジョンは、車高が規定通りである事を主張します。しかし、警察官はそれを右から左へと聞き流し、8時半頃に、ジョンが12丁目とG通りの角にいた事を確信します。なぜなら、ジョンは、以前からずっと、違反切符を大量に貯め込んでいて、ジョンが何を言っても信ぴょう性がないと思い込んでいたからです。



同じ頃、テリーは、歩道を歩いていたブロンドの美女・デビー(キャンディ・クラーク)の横をゆっくりと運転していました。テリーは、思い切って、デビーをナンパします。テリーは、あれこれと声を掛けます。しかし、デビーは、何度も真後ろを見ては、下を向いて、首を横に振るばかり。しかし、テリーが「コニー・スティーブンスに似ている。」と、褒め言葉を口にすると、ようやくデビーが近付いてきます。そして、テリーは、彼女の名がデビーだと知ります。しかし、この時、テリーは、大切なシボレーが何者かに盗まれてしまうとは、夢にも思っていませんでした…。



高校を卒業したばかりの若者たちが、生まれ育った町を離れる前に過ごす最後の夜の甘さとほろ苦さを描いたこの映画。この映画のポイントは、まず、キャストやスタッフの顔ぶれがとにかくゴージャスである事です。

制作は、フランシス・フォード・コッポラ。
【「ゴッドファーザー」シリーズ、「地獄の黙示録」(1979年)、「レインメーカー」(1997年)】
そして、

監督・脚本は、ジョージ・ルーカス。
【「スター・ウォーズ」シリーズ】
当時、29歳だったルーカスは、これが映画監督デビュー2作目にして出世作なのですが、このような青春映画に携わった事があるのには、正直驚きました。ルーカスがこの映画を手掛けたのには、理由があります。1971年、ルーカスは、SF映画「THX 1138」で映画監督デビューしましたが、興行的に失敗。ルーカスは、それを受け、自身の高校生活を基に、大衆向けの青春映画の制作に着手。ゴージャスな顔ぶれがとても信じられないくらいの低予算で制作が進められ、その結果、ルーカスの出世作となりました。

そして、キャストですが、主なキャストは、
リチャード・ドレイファス(カート役)
【「ジョーズ」(1975年)、「スタンド・バイ・ミー」(1986年)、「陽のあたる教室」(1995年)、「また、あなたとブッククラブで」(2018年)】

長年、映画監督として活躍している、ロン・ハワード。(スティーブ役)
【「バックドラフト」(1991年)、「アポロ13」(1995年)、「ビューティフル・マインド」(2001年)、「THE BEATLES EIGHT DAYS A WEEK」(2016年)】

また、物語の後半には、ハリソン・フォードも登場しています。
【「スター・ウォーズ」シリーズ、「インディ・ジョーンズ」シリーズ、「逃亡者」(1993年)「42 世界を変えた男」(2013年)、「野性の呼び声」(2020年)】
どんな役なのかは、映画を観てのお楽しみです。

ハリウッドスターたちの若かりし頃の貴重な姿が1作の映画で目にできるのは、なかなかない事ですよ。



また、1960年代以前に作られた旧車の数々がとてもクールなのも、ポイント。前後に長い車体の白のシボレーも、コンパクトなサイズの黄色のデューク・クーペも、シンプルな形をした白のスクーター・ベスパも、とてもお洒落で、思わず目を奪われてしまいました。テリーやジョンのように、よそ見をしながらの運転は絶対に許されませんが、一生に一度は、風を感じながら、旧車を運転してみたいです。



この映画に登場する若者たちを見て、感じたのは、どの男性も積極的にナンパしている事でした。たとえ、男性の押しが強いあまり、女性が怖くて引いてしまっても、この映画に登場する男性は皆、全く挫けません。今は、草食系男子の存在がすっかり珍しくなくなりましたが、そのせいか、肉食的な姿勢を崩さない男性の姿がとても新鮮に見え、男性がこうして前のめりになるのは、決して悪い事とは言い切れないと思いました。



ここで、最後にもう一つポイントをご紹介します。この映画のラストシーンで、ジョン、スティーブ、テリー、カートの4人のその後の人生が、字幕のみで紹介されます。ここで詳細に触れるのは控えますが、ただ一つ言えるのは、4人の歩む道が見事に大きく2つに枝分かれしてしまう事です。その枝分かれは、この映画で描かれるわずか一晩の景色を美しくし、また、切なくさせます。皆さんもぜひ、最後までこの映画を楽しんでいただけたらと思います。

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