おとなの恋は、まわり道(2018年 アメリカ)

おとなの恋は、まわり道 [DVD] - ウィノナ・ライダー, キアヌ・リーブス, ヴィクター・レヴィン
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フランク(キアヌ・リーブス)は、自宅の寝室のベッドに座り、テレビを観ていますが、何かが喉に引っかかっているようです。一方、リンジー(ウィノナ・ライダー)は、自宅で枯れかけている鉢植えの植物に元気を与えようと、懸命に息を吹きかけて、光合成を促しています。ある日、そんな2人が、とある空港の出発ロビーで出会います。たまたま、フランクがリンジーの隣に立ち、お互いに着ている服を褒め合ったのです。

おとなの恋は、まわり道 [Blu-ray] - ウィノナ・ライダー, キアヌ・リーブス, ヴィクター・レヴィン
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ところが、その後、2人の会話は、ギクシャクしていきます。フランクが、飛行機の出発時刻が遅れやしないかと心配して、きちんと列に並んでいたリンジーよりも一歩前に出てしまったのです。リンジーは、それを見逃しませんでした。リンジーは、初対面であるフランクを容赦なく追求しますが、フランクは、全く悪びれることなく、とぼけます。そして、あろう事か、さらに一歩前に出て、リンジーをイラつかせます。リンジーは、フランクの方を向いて、フランクの礼儀知らずな振る舞いを延々とまくし立てるのでした。

おとなの恋は、まわり道(吹替版) - ウィノナ・ライダー, キアヌ・リーブス, ヴィクター・レヴィン, ヴィクター・レヴィン, ロバート・ジョーンズ, エリザベス・デル, ゲイル・ライオン
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フランクとリンジーは、飛行機の機内で、席が隣同士になっていました。リンジーは、フランクが隣の席に来た事が馬鹿馬鹿しくて、耐え難い様子。フランクも、リンジーの隣に座るのが馬鹿馬鹿しくて、他の乗客たちに「誰か席替えを」と、呼びかけます。リンジーは、そんな行動を取るフランクの事を、馬鹿馬鹿しいとしか思えませんでしたが、席替えの要望に応じてくれる人は全くおらず、結局、2人は隣同士で座る事になりました。

おとなの恋は、まわり道(字幕版) - ウィノナ・ライダー, キアヌ・リーブス, ヴィクター・レヴィン, ヴィクター・レヴィン, エリザベス・デル, ゲイル・ライオン, ロバート・ジョーンズ
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実は、偶然な事に、2人がこの飛行機に乗った目的は、全く同じでした。2人共、同じ結婚式に招待されているのです。場所は、遠く離れたリゾート地・パソローブレスにある、広大な敷地面積を誇るワイナリー。結婚式を挙げるのは、キース(テッド・デュボスト)とアン(DJ・ダレンバック)のカップルです。実は、キースには、6年前にリンジーと婚約し、結婚式の5週間前に婚約を解消した過去がありました。また、キースは、フランクが心底嫌い、長い間疎遠になっている異父兄弟でもありました。つまり、フランクとリンジーには、キースと繋がりがあるという共通点があり、以前からお互いの存在を知ってはいたのですが、一度も対面した事がなかったのです。



その後、飛行機は、目的地であるサンルイスオビスポ空港に到着します。サンルイスオビスポは、カリフォルニア州の南部にあります。極上ワインの産地として知られ、「アメリカで最も幸せな都市」と、呼ばれています。この地に到着してからも、フランクとリンジーは、お互いに嫌悪感を抱きながらも、なぜか、2人で行動を共にしていました。2人は、空港の出口の前のベンチに座り、一緒にキースの悪口を言い、どうしてもキースの結婚式に出席しなければならない理由を明かします。フランクは、自身とキースの関係修復を願う母親からの命令で、リンジーは、元婚約者の結婚式に出席するという、心の広さをアピールするのと同時に、6年間に及ぶ心の苦しみにけじめをつけるために、それぞれ出席する事にしたのです。



しばらくすると、2人の目の前に、1台のタクシーが止まります。2人は、もう1台が来ない事から、仕方なく一緒に乗車します。向かった先は、「アップルファーム レストラン&ホテル」。またまた偶然な事に、2人共、同じホテルに宿泊する事になっていたのです。2人は、まさか、宿泊先が同じだとは、夢にも思いませんでした。やがて、タクシーが目的地に到着すると、各々でチェックインを済ませ、客室へ向かいます。2人は、客室が隣同士でした。そして、幸か不幸か、双方の客室は、中にある1枚のドアで自由に行き来できるようになっていました。



結婚式の前日の夜、フランクとリンジーは、リハーサルディナーに出席しました。リハーサルディナーは、本来、結婚式当日に多忙なスケジュールをこなさなければならない新郎新婦が、招待客と一緒にゆっくりと時間を過ごすために行うもの。しかし、キースとアンの場合は、フランクとリンジーにとって、それとは程遠いものでした。フランクとリンジーは、最初から気分が乗りませんでした。フランクは、客室のベッドのシーツが殺菌されていない事に不満を抱き、リンジーは、フランクの部屋から出る騒音に悩まされ、あまり眠れない日々が続いていました。そんな2人は、この日も、飛行機に搭乗した時と同様に、席が隣同士になっていました。2人は、ここまで何度も何度も席が隣同士になるのは、キースがそうセッティングしているからではないかと疑い始めます。



2人がしばらく開始時間を待っていると、キースとアンが姿を現しました。リンジーがキースの姿を見たのは、婚約解消以来初めてでした。リンジーは、キースの顔を見るのが辛すぎて、顔を下に向けてしまいます。一方、フランクは、キースが老化を防ぐために顔を整形している事を皮肉ります。さらに、そこへ、フランクとキースの母親が、堂々とした佇まいで、姿を現します。リンジーにとっては、キースよりももっと会いたくない人です。また、キースの父親・ハワードも、愛人と一緒に姿を現します。正妻と愛人が同じ愛する男性を挟むという何とも複雑な光景に、フランクも、リンジーも、どう反応すべきなのか、分かりませんでした。



翌朝、フランクとリンジーは、ホテルで中国式の足つぼマッサージを受けます。フランクは、これまで、他人に直接足を触られるのはまっぴらだと思っていましたが、客室にあったウェルカムバスケットに、このマッサージの無料サービス券が入っているのを見て、もともと大好きな言葉だった「無料」に心を動かされ、リンジーを誘ってみたのです。マッサージを受けている間、そこには、リラックスできそうで、できない時間が流れました。フランクが、いかに無料サービスを愛しているかを語ったり、「キースに未練があるのではないか。」と、リンジーに欠点を指摘したりして、リンジーがなかなか落ち着けなかったのです。



そして、午後になり、いよいよ、結婚式の時間がやって来ます。フランクとリンジーは、式の直前にキースとアンを待つ間も、式が終わった後のパーティーでキースとアンがファーストダンスを楽しんでいても、毒の効いた会話が止まりません。2人が吐き出す毒は、留まるところを知らないと思われました。ところが、毒の効いた会話は、突然、止まってしまいました。きっかけは、結婚式の帰りに、2人が広大な草原でヤマライオンに襲われそうになった事でした。2人は、ヤマライオンに噛まれまいと、全速力で走って逃げます。そして、一緒に草むらに飛び込んで、しばらくの間、横になります。この時、リンジーは、至近距離で横になるフランクを見て、ある衝動に駆られます…。



監督・脚本は、「5時から7時の恋人カンケイ」(2014年)のヴィクター・レヴィン。フランクを演じたのは、「スピード」(1994年)、「マトリックス」(1999年)、「スウィート・ノベンバー」(2001年)のキアヌ・リーブス。せっかちで、極めて節約志向で、おまけに、潔癖症という、かなりクセのある男性になり切っていました。また、リンジーを演じたのは、「シザーハンズ」(1990年)、「若草物語」(1994年)、「17歳のカルテ」(1999年)のウィノナ・ライダー。正義感が強すぎて、悪い行いを見かけたら、黙っていられない真面目な女性を演じました。



この映画は、事実上、フランク役のキアヌ・リーブスとリンジー役のウィノナ・ライダーによる、二人芝居です。実は、物語のキーパーソンであるキースは、姿を観る事はできますが、台詞が全くありません。キーパーソンなのに、どうしても端役にしか見えず、すごく影が薄い印象が否めません。リーブスとライダーの演技力を堪能するにはとてもいい映画ですが、登場人物の存在感に極端な差が出ているのは、少々残念に思いました。



しかし、リーブスとライダーが膨大な数の台詞を非常にテンポ良くこなしているのは、確かです。リーブスとライダーは、上映時間が1時間27分と、非常に限られた状況の中で、ウディ・アレン監督の映画を思わせるような、アコースティックギターの音色が優しく響くBGMやレトロなレタリングが物語を彩るこの映画の完成度を、非常に高くしました。両者の共演はこの映画で4度目ですが、お互いの芝居のやり方をよく知っているからこそ、できる事ですね。



さて、この後ですが、物語は、リンジーの中で芽生えた衝動によって、一気に甘い雰囲気に包まれます。フランクとリンジーの関係は、大人のラブストーリーというよりかは、交際が始まったばかりの20代同士のカップルのような感じです。恋愛の始まりにしか味わえない甘い雰囲気を、あなたもこの映画で感じてみませんか?

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