博士と彼女のセオリー(2014年 イギリス)

博士と彼女のセオリー [DVD] - エディ・レッドメイン, フェリシティ・ジョーンズ, チャーリー・コックス, エミリー・ワトソン, サイモン・マクバーニー, デヴィッド・シューリス, ジェームズ・マーシュ
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1963年、イギリス・ケンブリッジ。ケンブリッジ大学の大学院で物理学の博士号の取得を目指しているスティーヴン・ホーキング(エディ・レッドメイン)は、若者たちが集まるパーティーの会場へ向かう途中、同級生たちを相手に、狭い石畳の道を自転車で競走していました。全速力で自転車をこぎ続けていたスティーヴンでしたが、残念ながら、競走に勝つ事はできませんでした。しかし、スティーヴンは、結果を甘んじて受け入れていました。

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パーティーの会場で、スティーヴンが、一緒に自転車競走をしていたブライアン(ハリー・ロイド)と談笑していると、2人の若い女性・ジェーン(フェリシティ・ジョーンズ)とダイアナがパーティー会場にやってきます。ジェーンは、何気なくスティーヴンの方に視線を向けると、スティーヴンがどんな人柄なのかが気になり、ダイアナに尋ねます。「あの人、誰?」すると、ダイアナからこんな答えが返ってきます。「変わり者よ。頭がいいの。『核兵器廃絶デモ』へ行ってる。」一方、スティーヴンも、自身の方を見つめるジェーンの事が気になる様子。ブライアンは、スティーヴンに、小声で彼女の名前を教えます。「ジェーン・ワイルドだ。」スティーヴンとジェーンは、こうして運命的に出会ったのです。

博士と彼女のセオリー (吹替版) - エディ・レッドメイン, フェリシティ・ジョーンズ, チャーリー・コックス, エミリー・ワトソン, サイモン・マクバーニー, デヴィッド・シューリス, ジェームズ・マーシュ, アンソニー・マクカーテン, ティム・ビーヴァン, エリック・フェルナー, リサ・ブルース, アンソニー・マクカーテン
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スティーヴンは、天才物理学者として将来を嘱望されていました。スティーヴンは、朝起きるのが苦手で、時にはゼミに遅刻する事がありましたが、大学院のゼミでは、担当のシアマ教授(デビッド・シューリス)から与えられた課題をほぼ完璧にこなし、シアマ教授や同じゼミに所属する同級生たちを驚かせていました。ところが、同級生たちが次々に博士論文のテーマを決める中、スティーヴンだけは、いつまで経ってもテーマが決まらず、シアマ教授を心配させていました。

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そんな状況下にあっても、スティーヴンは、ジェーンとの愛を順調に育んでいました。ある日の晩、スティーヴンは、ジェーンと一緒に舞踏会に出席します。スティーヴンは真新しいタキシードに身を包み、ジェーンは純白のノースリーブのドレスに身を包んでいました。しかし、スティーヴンは踊るのがあまり好きではありませんでした。全くと言っていい程、踊りたがらないスティーヴン。しかし、ジェーンは、腹を立てる事なく、ひたすらスティーヴンの得意な科学の話に耳を傾けていました。やがて、夜空に花火が上がり始めると、2人でじっと花火を眺め、やがて、花火が終わってしまうと、今度は、ジェーンが大学で専攻している詩の話で盛り上がります。詩の話の途中、スティーヴンは、突然「踊ってくれる?」と言い出します。ジェーンは、少々驚きながらも、スティーヴンの求めに応じます。

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次の金曜日、スティーヴンは、同級生たちと一緒にロンドンへ行きます。数学者ロジャー・ペンローズ(クリスチャン・マッケイ)の講演を聴きに行くためでした。ロジャーの講演のテーマは、ブラックホールの形成について。数学者による講義ではありましたが、実際の内容は宇宙物理学でした。スティーヴンは、実に熱心に話に聞き入っていました。ロジャーが説明した「特異点理論」を壮大な宇宙に適用したらどうなるのか、非常に興味が湧いたのです。もし、一般相対性理論が正しいのであれば、宇宙は膨張している。つまり、時間を戻せば、宇宙は収縮しているはず…。スティーヴンの興味は尽きません。帰りのケンブリッジ行きの列車の中でも、ケンブリッジに帰った後でも、ジェーンと会った時でも、スティーヴンの頭の中は「特異点理論」の事でいっぱいでした。ジェーンは、スティーヴンの話に楽しそうに耳を傾け、シアマ教授も、ついに博士論文のテーマを見つけたスティーヴンを、心から応援します。以来、スティーヴンは、「特異点理論」の研究に熱中します。



そんなある日、スティーヴンは、大学院のキャンパスの平らな石畳の道の上で、突然、転倒し、意識を失います。病院の医師(アダム・ゴドリー)による診察と検査の結果、スティーヴンは、難病であるALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症している事が分かります。ALSは、脳からの指令を筋肉に伝える運動神経が損なわれる疾患で、スティーヴンが発症した当時は治療法がありませんでした。やがて、スティーヴンは、腕にも脚にも力が入らなくなり、もどかしさを感じるようになります。将来は、さらに症状が進み、話す事も、歩く事も、呼吸も、嚥下もできなくなります。そして、スティーヴンの場合、余命は2年だといいます。スティーヴンは、医師からあまりにも残酷な現実を突きつけられ、言葉を失います。

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スティーヴンは、ALSの発症を知ったショックで、ブライアンと距離を置くようになります。やがて、スティーヴンの症状は、ジェーンの知るところとなり、ジェーンは大学院の寮まで様子を見に行きます。スティーヴンは、絶望の余り、ジェーンを遠ざけようとします。しかし、ジェーンは、スティーヴンの傍を離れようとしません。スティーヴンが一人で歩くのに苦労する様子を目にするのは、辛くないと言えば嘘になります。しかし、ジェーンは、どうしてもALSの症状を受け入れられないスティーヴンとしっかり向き合います。わずか2年で死別しても、全然構わない。ジェーンには、既にスティーヴンの妻となり、スティーヴンを支えていく覚悟ができていました。



スティーヴンとジェーンは、結婚式を挙げ、新婚生活を始めます。そして、2人の間に、長男・ロバートが生まれます。この頃、スティーヴンは、階段の昇り降りが困難になり、杖なしには生活できない状態になっていましたが、夫として、父として、そして、大学院生として、充実した生活を送っていました。そんな中、スティーヴンは、遂に博士論文を完成させ、無事に博士号を取得しました。しかし、ジェーンは、スティーヴンの今後の事が心配でなりませんでした。ジェーンは、階段の昇り降りも、平坦な道での歩行も困難になってきたスティーヴンのために、車椅子を用意します。スティーヴンは、「一時的だ」と言いながらも、車椅子に乗ってくれました。



スティーヴンが博士号を取得して約1年後、長女・ルーシーが生まれます。ジェーンは、スティーヴンの介助に、まだ幼いロバートやルーシーの世話と、多忙を極めていきます。スティーヴンは、腕や脚が全く動かなくなり、話すペースもかなりゆっくりになりましたが、相変わらず、宇宙物理学の研究に邁進していました。そんなスティーヴンの研究に理解を示してくれる学者は、シアマ教授くらいしかいませんでした。そんなある日、一人の学者がスティーヴンの講義に感銘を受けます。彼の名は、カラトニコフ(ゲオルグ・ニコロフ)。ソ連科学アカデミーの教授で、「高温宇宙の進化」、「宇宙マイクロ波 背景放射」、そして、ブラックホールが専門でした。カラトニコフは、もともと、スティーヴンの講義にあまり期待をしていませんでしたが、実際に講義を聴いて、内容の奥深さに感銘を受けたのです。カラトニコフは、スティーヴンに近付き、握手を交わすのでした。



数年後、スティーヴンは、車椅子を使って生活していましたが、電動車椅子に変える事を考えるようになっていました。一方、ジェーンは、家族の世話をしながら、一人で詩の勉強をしていました。ロバートとルーシーは成長し、車椅子に乗るスティーヴンに飛びついて、無邪気に遊ぶようになっていました。ある日、スティーヴンは、家族と共に、実家へ帰省します。スティーヴンの父・フランク(サイモン・マクバーニー)、母・イソベル(アビゲイル・クラッテンデン)、スティーヴン、ジェーン、ロバート、ルーシーの6人は、庭で食事を楽しみます。しかし、食事の途中で、スティーヴンが突然、嘔吐します。この頃、スティーヴンは、頻繁に嚥下障害を起こすようになっていました。ジェーンは専門医の診察を受ける事を提案しますが、スティーヴンはそれを強く拒みます。最近、ロバートとルーシーが普通の子どもらしく過ごせない事を悲観するようになっていたジェーンは、自身がスティーヴンを支える力に限界を感じます…。



とうとう、精神的に限界かと思われたジェーン。しかし、ジェーンは、母親の勧めで、教会へ聖歌隊の練習を見学しに行き、救いの神と出会います。救いの神とは、聖歌隊で指揮者を務めるジョナサン(チャーリー・コックス)。ジョナサンは、1年前に妻を白血病で亡くしたのですが、妻を献身的に看病した経験から、ジェーンの辛い気持ちに理解を示します。また、ジョナサンは、スティーヴン、ロバートやルーシーにも、温かく接し、一家に光を照らしていきます。しかし、ジョナサンの親切心は、度を過ごしてしまい、…。



この映画は、ジェーン本人が記した自伝を、ドキュメンタリー映画「マン・オン・ワイヤー」(2008年)のジェームズ・マーシュ監督が映画化したものです。この映画で最も印象に残ったのは、スティーヴン役のエディ・レッドメインの完璧且つ誠実な役作りでした。ALS患者の顔の表情や話し方、手や脚の動きを忠実に表現していて、レッドメインが本物のALS患者に間違えられても、ちっともおかしくない程でした。プロの俳優による役作りですから、当たり前といえば当たり前なのですが、それでも、正確性の高さに、ALS患者の方々を尊ぶ気持ちの強さがひしひしと伝わってきました。レッドメインは、2015年に、この映画で、第87回アカデミー賞主演男優賞を受賞しました。



また、この映画を観て、改めて感じたのは、たとえ重いハンデを抱えている人であっても、健常者と同じように、仕事を立派にこなし、恋愛をし、結婚をし、子どもを授かる事が出来るのだという事でした。「ハンデがあるから、出来ないに決まっている。」と、健常者が勝手な想像で決めつけるのは、何と愚かな事でしょう。この後、スティーヴンは、一部の健常者も経験する、ある挫折を味わいます。私は、このシーンを観て、少しだけスティーヴンに同情をしましたが、それと同時に、スティーヴンのある意味での人間らしさを感じました。一体、スティーヴンの身に、何が起こったのでしょうか?

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