永久(とわ)に美しく…(1992年 アメリカ)

永遠に美しく・・・ [DVD]
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1978年、アメリカ・ニューヨークのブロードウェイにある劇場では、すっかり落ち目となってしまった女優マデリン・アシュトン(メリル・ストリープ)主演のミュージカル「ソングバード」が上演されています。劇場には、大勢の観客が詰めかけていました。しかし、いざ幕が上がると、「『渇いた太陽』のミュージカルなんて。」、「見てられないわ。」、「マデリン・アシュトンも落ちぶれたわね。」観客は、内容に深く失望し、容赦なく酷評しながら劇場を後にします。その頃、劇場のステージでは、華やかなドレスに身を包んだマデリンが若手の男性のダンサーたちを従えて、歌を歌い、ダンスをしていました。しかし、観客の手拍子はまばらで、歌の最中にも関わらず、席を立つ人が後を絶ちません。中には、いびきをかいて寝る人もいました。しかし、客席の片隅で、マデリンを小声で絶賛する男性がいました。男性の名は、アーネスト・メンビル(ブルース・ウィリス)。アーネストは有名な美容外科医で、隣の席に座るマデリンの親友・ヘレン(ゴールディ・ホーン)と婚約中でした。ヘレンは、なぜアーネストがマデリンを絶賛するのか、まるで理解できませんでした。

永久に美しく… (吹替版)
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終演後、楽屋に戻ったマデリンは、鏡に映る目元のしわを気にしていました。「目元を整形した痕が、観客にバレるのではないか。」と、観客の視線を恐れていたのです。そんな時、マデリンの元に花が届けられます。送り主は、ヘレン、そして、名前ははっきりと分かりませんが、どうやら男性のようです。「バカね。」マデリンは、自分みたいな女性よりも、他に花を送るべき美しく且つ演技力の高い女優がいくらでもいると思っているのです。すると、そこへ2人の人物がマデリンを訪ねてきます。訪ねてきたのは、ヘレンとアーネストでした。マデリンは、まず、ヘレンと抱き合い、久々の再会を喜びます。そして、ヘレンにアーネストを紹介されます。アーネストは、マデリンに会う事ができて、最高に嬉しそうな様子。憧れのマデリンの美貌が目の前にあるのかと思うと、嬉しくて、嬉しくて、たまらないのです。一方、マデリンも、ヘレンが目の前にいるというのに、アーネストに好意を抱きます。マデリンとアーネストは、こうして意気投合してしまったのです。



ある日、マデリンは、アーネストに会いに、勤務先の病院を訪ねます。マデリンの両手は、シャンパン、シャンパングラス、花束でふさがっていました。マデリンが病院に到着した時、アーネストは手術中で手が離せませんでした。マデリンは手術室の扉をノックし、アーネストに手を振ります。アーネストも、手を止めて、手を振り返します。手術後、アーネストは、すぐにヘレンには会わず、マデリンと食事をしに出かけてしまいました。食事後、アーネストはヘレンに会い、マデリンと食事に出掛けた事実を打ち明けます。ヘレンは、「またしても、マデリンに私の恋人を奪われるのではないか。」と、危機感を募らせます。



実は、ヘレンは、交際中だった恋人をマデリンに略奪された過去がありました。しかも、何人も。ヘレンは、親友の下心にうんざりしていました。ヘレンが劇場の楽屋でアーネストとマデリンを対面させたのは、アーネストがマデリンの誘惑に勝てるかどうかを知るためだったのです。アーネストは、「マデリンに恋愛感情なんてないよ」と、ヘレンを安心させます。しかし、アーネストが人生の伴侶に選んだのは、マデリンでした。挙式を終えた2人は、早くキスを交わしたくて、早足で教会を出ていきます。挙式に参列し、席を立ったヘレンは、扉の向こうで2人が人目もはばからずキスを交わしているのを目撃してしまいます。



7年後、あるアパートの部屋で、一人のふくよかな体型の女性が、何頭もの猫と一緒に暮らしています。女性は、猫たちの鳴き声が響く中、床に散らばったゴミを蹴飛ばし、戸棚からクリームらしきものが入った缶を取り出して、勢いよく手ですくって食べます。そして、ソファに座り、テレビの映像に見入ります。すると、そこへ、アパートの大家が警察官と一緒に訪ねてきます。「ヘレン、大家だ。ドアを開けてくれ。」そう、このふくよかな女性とは、なんと、ヘレンなのです。ヘレンは居留守を使いますが、大家に通用するはずがありません。大家は、ドアの向こうから、ヘレンにこう告げます。「立ち退き通告だ。」大家は警察官と一緒に部屋に突入、ヘレンは逮捕されてしまいます。テレビには、7年の間に女優として勢いを取り戻したマデリンがドラマに出演している様子が映っていました。



その後、ヘレンは、病院の精神病床に入院し、治療を受けます。入院から約半年がたったある日、ヘレンは集団療法に参加しますが、担当する女性医師の問いかけに全く答えようとしません。しかし、女性医師が「何か話したい事はある?」と問いかけると、ヘレンはようやく口を開きます。ヘレンは、マデリンに対する恨みを語り始めたのです。一緒に参加していた患者たちは、マデリンの名前にかなり敏感に反応し、大声で騒ぎ始めます。これまで、ヘレンからマデリンの話を耳に胼胝(たこ)ができる程聞かされてきたためです。女性医師は、とうとう堪忍袋の緒が切れます。ヘレンが入院して約半年が経っても、体重は1キロも落ちず、集団療法で語るのは、マデリンに対する恨みばかり。ヘレンは、悪意があるように見えますが、決してそういう訳ではありません。マデリンによって内面を苦しめられているに過ぎないのです。女性医師は、「(ヘレンの頭の中にこびりついて離れない)マデリンを完全に消すの」と、ヘレンを叱ります。「そうね。」ヘレンは、突然、何かをひらめいたようです。



さらに7年後、マデリンは、アーネストと一緒に、カリフォルニア州ビバリーヒルズに建つ豪邸で暮らしていました。豪邸では、大勢の使用人が家事を担うため、マデリンは、家事をこなす必要が全くありません。毎朝、使用人が自室まで朝食を届けてくれるのですが、使用人に「昨日より、お若いですね。」と言ってもらうのが日課になっていました。そんなある日、マデリンとアーネストに宛てた1通の手紙が届きます。それは、ヘレンが新たに発表した著書の出版パーティーの招待状でした。



著書のタイトルは、「永久(とわ)に美しく」。マデリンは、タイトルを見て、豪快に笑います。すっかり太ってしまったヘレンに、美が分かるとでもいうの?タイトルを付けるなら、「永遠(とわ)にデブ」でしょ?マデリンのヘレンに対する侮辱が、いつまでも止まりません。その頃、アーネストは、自室で寝ていました。すると、そこへ使用人がグラスに入ったジュースを持参して、アーネストを起こしに来ます。実は、マデリンとアーネストの夫婦仲は、すっかり悪くなっていて、このように、いつの間にか寝室が別々になっていたのです。美容外科医だったアーネストは、遺族から直接オファーを受ける形で、遺体に死に化粧を施す、遺体修復師に転身していました。一方、マデリンは年齢をある程度重ね、若い頃の美貌が失われていく怖さと闘うようになり、行きつけのエステサロンのエステティシャン・アンナ(ミシェル・ジョンソン)を困らせる事もしばしばでした。



この日も、マデリンは、エステサロンでアンナを追い詰めていました。希望したメニューがエステサロンの規定で頻繁には受けられない事になっているため、規定を無視するよう、要求したのです。どこまでもしつこく同じメニューを要求するマデリンに、アンナはただただ困惑するばかり。すると、両者の様子を見かねたエステサロンの社長・シャガール(イアン・オギルビー)が、立ち上がります。シャガールは、アンナに部屋の外に出てもらい、自らマデリンを説得します。そして、マデリンにリスル(イザベラ・ロッセリーニ)という名の女性の名刺を渡して、部屋を出ます。マデリンは、シャガールの対応がバカバカしく思えて、受け取ったばかりの名刺をあっさりと破ってしまいます。



その日の夜、マデリンはアーネストと一緒にリムジンに乗り込み、ヘレンの出版パーティーに出掛けます。会場に着いて早々、アーネストは、亡くなった伯母がアーネストに死に化粧を施してもらったという女性・ビビアン(メアリー・エレン・トレイナー)に声を掛けられます。亡き伯母に代わり、アーネストに丁寧にお礼の言葉を述べるビビアン。しかし、アーネストがビビアンの伯母の顔にスプレータイプのペンキを塗っていた事を明かすと、ビビアンの表情が急に曇ります。



アーネストは、ビビアンと別れた後、マデリンと合流します。アーネストとマデリンの目の前には、報道陣に囲まれて、カメラのフラッシュを浴びる女性がいました。マデリンは、この女性こそ、ヘレンだと思いました。マデリンは、最後に自分と会って以来、ヘレンは、少しは痩せたのではないかと勝手に思っていました。しかし、女性がその場を去ると、真っ赤なドレスに身を包んだスレンダーな体型の若々しい女性の姿が見えました。女性がマデリンの方を向くと、マデリンは、驚きの表情を浮かべます。なぜなら、この女性は、なんと、ヘレンだったからです。7年前、ヘレンが入院中に突然ひらめいたのは、数十キロものダイエットに成功して、マデリンを見返してやる事だったのです。しかし、ヘレンは、マデリンと同年代のはずなのに、どこからどう見ても、20代にしか見えません。ヘレンは、整形手術でもしたのでしょうか。それとも、何か全く別の事をしたのでしょうか…。



この映画でメガホンを取ったのは、ロバート・ゼメキス監督。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズ(part1:1985年、part2:1989年、part3:1990年)や、「フォレスト・ガンプ 一期一会」(1994年)が有名です。メリル・ストリープ演じるマデリンは、ビバリーヒルズに移住してから見せるようになる美への執着心が、何とも痛々しかったです。女優であるからには、演技力を磨く事を最優先にしなければならないと思うのですが、マデリンは、そんなプロ意識をすっかり忘れ、外見を磨く事に一生懸命です。また、ヘレン役のゴールディ・ホーンは、アーネストと婚約中だった頃のスリムな体型から、7年後のふくよかな体型への変貌ぶりが非常に怖くて、マデリン役のメリル・ストリープを圧倒的に上回るインパクトを与えていました。歩くスピードが7年前と比べて格段に落ち、不気味な笑顔でスローモーション並みにゆっくりとクリームを口に運びます。いかにも、コメディーらしいなあとは思いますが、それにしても極端な変貌ぶりでした。



この後、マデリンとヘレンによる壮絶な憎しみ合いがいよいよ本格的に幕を開けます。14年もの長きにわたって、両者がそれぞれ積み上げてきた怒りが大爆発を起こします。もうここまで来たら、彼女たちはもはや親友同士ではありません。ヘレンは、アーネストを取り戻す事を企み、自身の肉体美を駆使して、アーネストに近付きます。一方、マデリンは、1度破ってしまった名刺を手に、リスルの元へ向かいます。そこで、マデリンが見たのは、何とも不思議な魔法の薬でした。マデリンは、この薬に頼ってしまうのでしょうか。続きは、ぜひDVDで。

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