ビッグ(1988年 アメリカ)

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12歳の少年・ジョッシュ(デイヴィッド・モスコウ)は、自宅の自室で、ジュースを片手に、パソコンゲームに夢中になっています。その途中、キッチンから「ジョッシュ」と、母親(マーセデス・ルール)の呼ぶ声が聞こえてきます。実は、この日、ジョッシュは、ゴミ出しを頼まれていたのですが、ジョッシュはすぐにそうしたくても、できませんでした。どうしてもキリの良いところまでゲームを続けたかったのです。ジョッシュは、何度も繰り返し自分の名を呼ぶ母親に、適当に返事をしながら、ゲームを続けていました。そして、ジョッシュがパソコンの画面から少し目を離した隙に、ついにゲームオーバーに。こうして、ジョッシュは、ゴミ出しを済ませたのでした。

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ゴミ出しを済ませたジョッシュは、自宅には戻らず、そのまま外へ出掛けます。そして、道中、親友のビリー(ジャレッド・ラッシュトン)と合流して、一緒に雑貨店へお菓子を買いに行き、たわいもない話をします。すると、そこへ、別の親友・フレディの姉・シンシア(キンバリー・M・デイヴィス)がやって来ます。シンシアは、フレディとは違い、美人と称されるような少女で、常に大勢の友達が後ろからついて来ていました。シンシアは、ジョッシュたちの方を向いてニッコリ微笑むと、大勢の友達と一緒に雑貨店へ入っていきます。「(シンシアは)絶対君が好きだ。確かめてみるよ。」シンシアの微笑みを勝手にそう解釈したビリーは、ジョッシュに対し、シンシアとジョッシュの愛のキューピットになる事を誓います。



ある日の夜、ジョッシュは、父親、母親、生まれたばかりの妹・レイチェルと一緒に、移動遊園地に足を運び、ジェットコースターの前に来ていました。一行の目の前を走るジェットコースターは、物凄いスピードでコースを一回転していました。今まで見た事のないスピードに、最初は足がすくむジョッシュでしたが、そこに、シンシアが偶然来ているのを見つけると、シンシアに男らしさをアピールしたくなり、一人でジェットコースターに乗ろうと考えます。父親は、ジョッシュの内心を察して、「無理に乗らなくていいぞ」と、ジョッシュに声を掛けますが、ジョッシュの意志は変わりませんでした。

ジョッシュは、家族を観覧車の前で待たせ、ジェットコースターの順番を待つ行列を夢中で掻き分けて、シンシアの隣に滑り込みます。そして、ちょうど滑り込んだタイミングで、シンシアに声を掛けられます。ジョッシュは、ジェットコースターは生まれて初めてだというのに、シンシアにいいところを見せたくて、ついジェットコースターに乗り慣れているふりをしてしまいます。母親はジョッシュが緊張している事に気付かずに、笑顔でカメラのシャッターを切ります。

すると、シンシアとジョッシュが並んでいる位置に、一人の少年が近付き、シンシアに声を掛けてきます。少年の名は、デレク。既に車の運転ができる年齢になっているデレクは、以前からシンシアととても親しくしていました。つまり、デレクは、シンシアのボーイフレンドなのです。ジョッシュは、デレクが何者なのか、すぐに勘づき、落ち込みます。さらに、いよいよジェットコースターに乗る順番が近付いてきたタイミングで、ジョッシュが移動遊園地側によって予め決められていた身長に届かず、乗られない事が発覚してしまいます。こればっかりは、ジョッシュ本人の力ではどうにもできません。ジョッシュは、ジェットコースターに乗るのを諦めるしかありませんでした。



ジョッシュは、ショックを受けたまま、一人で遊園地の中を歩いていました。すれ違う人たちにぶつかる度に、自身の背の低さが嫌になるジョッシュ。しばらくすると、自身の目の前に、占い師の人形・ゾルターが入った、電話ボックスのような機械を見つけます。ジョッシュは、機械に書いてある通りに、25セントを入れますが、機械はうんともすんとも言ってくれません。ジョッシュは、ついイライラして、機械を力いっぱい叩きます。すると、突然、ゾルターの目が真っ赤に光り、何度も口を大きく開けたり閉じたりします。機械をよく見ると、25セントを入れる事の他にも、説明書きが幾つかありました。まず、「ゾルターの口に狙いを定めて」という指示に従い、機械に取り付けてある小さなハンドルを回して、道具をゾルターの口の位置まで移動させます。そして、ジョッシュは、「願いを言え」という指示に従い、迷う事なく、あの切実な願いを口にします。「大きくなりたい。」そう口にすると、ジョッシュは、ついに機械のボタンを押します。すると、ゾルターは、ジョッシュに1枚のカードを渡しました。そこには、「願いをかなえる」と書いてありました。その時、ジョッシュは、コンセントが抜けていたにもかかわらず、機械が作動していた事に初めて気付きます。ジョッシュは、この現象を不思議に思いながら、その場を後にします。



翌朝、ジョッシュは、学校に遅刻する事を心配する母親の声に目を覚まし、歯を磨くために、いつものように洗面台へ向かいます。ジョッシュが何となく鏡を覘き込むと、今まで見た事のない大人の姿が映っていました。その人は、昨日とは全く違う外見になってしまった、ジョッシュ(トム・ハンクス)でした。ジョッシュは、昨夜眠っている間に、なんと、30歳の男性の体になってしまったのです。背が急激に伸び、体中に筋肉が付いていて、顔にはうっすらと髭が生えていました。ジョッシュは、自分の身に何が起きたのかがさっぱり分からず、動揺します。そして、もう一度鏡を覘き込み、今度は、昨日までなかった胸毛を軽くさすります。すると、ジョッシュが洗面台にいる間に、ジョッシュの部屋に着替えを持ってきた母親が、洗濯物を持ってくるよう、声を掛けます。ジョッシュは、いつものように、「分かった」と返事をしますが、その声は、変声期が突然訪れたが故に、昨日よりグッと低くなっていました。母親は、てっきりジョッシュが風邪をひいたものと勘違いし、キッチンへ向かいます。ジョッシュは、部屋に戻り、母親が持ってきた着替えを着ようとしますが、子ども服なので、当然、サイズが合いません。ジョッシュは、父親の服をこっそり借りて、朝食を摂らずに、慌てて子供用の自転車に乗って、登校します。しかし、途中でふと我に帰り、母親に事情を説明すべく、いったん自宅に戻ります。しかし、母親は、大きくなったジョッシュを見て、泥棒だと思い込み、家の中を逃げ回ったかと思うと、キッチンでナイフを手に取り、ジョッシュに立ち向かおうとします。ジョッシュが何回も何回も事情を説明しても、母親には息子の話を聞く心のゆとりが全くありませんでした。



結局、ジョッシュは学校に遅刻してしまいます。学校に到着した時、クラスメートたちは体育の授業中で、体育館でバスケットボールをしていました。ジョッシュは、授業が終わるまで、体育館の倉庫に隠れます。しばらくして、授業が終わると、ビリーが後片付けをしに、倉庫に入ってきます。ジョッシュは、ビリーに声を掛けますが、ビリーはジョッシュをバスケットボールのコーチだと勘違いします。ジョッシュは、自分がジョッシュである事を信じてもらおうと、必死になって事情を説明します。ビリーは、ジョッシュをよく見ずに、ただただ動揺するだけでしたが、ジョッシュがビリーをフルネームで呼ぶと、ようやくジョッシュの方にきちんと振り向きます。この時、ビリーは、動揺のあまり、泣き顔になっていました。ジョッシュが、日頃からビリーと一緒に歌っていた歌を、ダンスをしながら熱唱すると、ビリーは落ち着きを取り戻しました。

わずか一晩の間にジョッシュの身に起きた事を理解したビリーは、ジョッシュの体を大きくさせた、あの機械をもう一度探せば、ジョッシュは元の体に戻るのではないかと考え、ニューヨークへ機械を探しに行く事を提案します。肝心の交通費は、ビリーがこっそり持ち出した、自身の父親のへそくりを使う事にしました。こうして、ジョッシュは、早速、ビリーと一緒にニューヨークへ向かうのでした。



ニューヨークに到着したジョッシュとビリーは、タイムズスクエアの歩道を歩いていました。娼婦や物乞いが数多いるところを抜けると、目の前には、「セントジェームズ・ホテル」と書かれた看板が掛けられたホテルが見えました。二人は、何となくこの名前に惹かれ、ここに宿泊する事にします。実際にフロントに行ってみると、そこには、煙草を口に加えた、ファンキーな服装の若い男性スタッフが宿泊客に応対していました。宿泊費は1泊17ドル50セントで、さらに、シーツ代として、10ドルを支払わなければなりませんでした。二人は、すぐにその場で宿泊代とシーツ代を支払い、部屋に案内してもらいます。案内された部屋は、ベッドも、カーテンも、テレビも、洗面台も、全て年季が入っていました。他の部屋からは宿泊客同士が激しい口調で喧嘩する声が聞こえ、外からは、銃の発砲音が聞こえ、子どもが宿泊するには、あまりにも危険でした。ジョッシュは、今まで聞いた事のない声や音に怯え、次第に母親に会いたくなって、ベッドの上で泣き崩れてしまいます。



翌日、ジョッシュとビリーは、ゾルターの入った機械を探し始めます。最初はホテルの近くのゲームセンターで探しますが、残念ながら、見つける事はできませんでした。そこで、二人は、役所に向かいます。二人が受付に聞いてみると、探している機械があるかどうかを調べてもらう事にはなったのですが、結果が分かるまで6週間もかかる事が分かります。ジョッシュは、「ずっと、30歳のままなのだろうか。」と落ち込みます。ビリーは、6週間も学校を休む訳にはいかないので、ニューヨークを離れなければなりません。一方、ジョッシュは、30歳の体のままで学校に通う訳にはいかないため、ビリーから「働いてみたら?」と、提案されます。ビリーは、ジョッシュの職探しに協力します。しかし、当然のことながら、ジョッシュには運転免許がなく、学校で手に職をつけた訳でもありません。その結果、ジョッシュが行きついたのは、おもちゃのメーカーである「マクミラン・トイズ社」の求人広告でした。おもちゃのメーカーなら、一人の子どもとして、おもちゃで遊んできた日々の経験を存分に活かせます。ジョッシュは、早速、面接試験を受けに、ビリーと一緒に「マクミラン・トイズ社」へ足を運びます…。



メガホンを取ったのは、映画監督の他に、映画プロデューサー、女優としても活躍したペニー・マーシャル。2018年12月に他界したばかりです。ペニー・マーシャルは、1986年に、「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」で、映画監督としてデビュー。この他、映画監督としての代表作に、「レナードの朝」(1990年)、「プリティ・リーグ」(1992年)があります。兄は、「フォーエバー・フレンズ」(1988年)、「プリティ・ウーマン」(1990年)、「ニューイヤーズ・イヴ」(2011年)で監督を務めたゲイリー・マーシャルで、2016年7月に他界しています。



30歳の体のジョッシュを見事に演じ切ったのは、「めぐり逢えたら」(1993年)、「フィラデルフィア」(1993年)、「フォレスト・ガンプ 一期一会」(1994年)のトム・ハンクス。子ども特有の仕種を完璧に再現しています。体格は立派でも、心はあくまで子どものままなので、音の強弱を考えずに歌を歌ったり、食べ物を食べながらふざけたりする姿を全力で演じているのが、とてもコミカルに見えます。また、怖い物音に怯える姿を全力で演じているのも、実に見事です。ハンクスは、1988年に、この映画で、第46回ゴールデングローブ賞(ミュージカル・コメディ部門)主演男優賞を受賞しました。



この後、ジョッシュは、面接試験で嘘を並べ立てた結果、見事、「マクミラン・トイズ社」に採用されます。しかし、実際にジョッシュが入社してみると、「マクミラン・トイズ社」は、あれやこれやと問題が山積していました。ジョッシュは、社長のマクミラン(ロバート・ロッジア)、やり手の重役のスーザン(エリザベス・パーキンス)が温かく見守る中、この会社で、子どもとしての人生経験をどれだけ活かせるのでしょうか?また、面接試験でついた嘘の数々がバレてしまいそうな子どもらしい振る舞いの数々も、この映画の見どころです。続きが気になる方は、ぜひDVDで。

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